信 州 メ デ ィ ビ ト ネ ッ ト 健 康 七 箇 条
一 . し っ か り 食 べ る
二 . 楽 し く 運動 を 継 続 す る
三 . 自 分 の 体 を 大 切 に す る
四 . 予 防 で き る も の は 予 防 す る
五 . 医 療 関 係 者 の 相 談 相 手 を 持 つ
六 . 明 る く 楽 し く 暮 ら す
七 . 正 し い 知 識 を 持 っ て 、 実 践 、 継 続 す る
今回は、健康七箇条をお伝えする前段階といいましょうか、健康について考えるスタートラインに立つ前の準備、基礎知識、心構えなどについてをお話させていただきます。
『敵を知り己を知れば百戦危うからず』 孫子
健康について考える際には、いろいろな細かな情報をとり入れる前に、
まず
『健康に悪影響をするもの=敵』
『自分=己』
を知っておくという確認作業をしておかなくてはなりません。
そうでなければ、せっかく努力をしてもほかの大きな病気を患ってしまったり、良かれと思ってとり入れた健康法がぜご自分に合わずに、ぎゃくにマイナス効果になってしまうということもあります。
『健康に悪影響をする敵を知る』
まず、下の二つの図表をご覧ください
死因 | 死亡数(人) | |
第1位 | 悪性新生物(癌) | 374,000 |
第2位 | 心疾患 | 193,000 |
第3位 | 肺炎 | 114,000 |
第4位 | 脳血管疾患 | 107,000 |
表1 日本における死因順位別死亡数 厚生労働省 平成28年人口動態統計
図1 介護が必要となったおもな原因 厚生労働省 平成28年国民生活基礎調査
まずは、健康や病気を考える上で、死因や健康寿命を失う原因となる主な原因を抑えておきましょう。
『表1 日本における死因順位別死亡数 厚生労働省 平成28年人口動態統計』の分析と解説です。
誰でも、最後には命の終わりが来ることは避けられないことなのですが、それぞれの項目がどのようなことに影響されるのかを知っておいて注意と対策をしていくことで、病気を避けたり、早期に治療ができるかもしれません。
最初の癌ですが、ダントツの一位です。
よく二人に一人は癌になる時代、三人に一人が癌で亡くなる時代とお聞きになると思います。
早期のがんは自覚症状はありません。進行してしまうとご本人をはじめ、ご家族の身体的、精神的、社会的、経済的負担はどんどんと大きくなります。
がんは加齢によって避けられない要素もある病気ですが、対策の一番は予防と、早期発見です。
健康七箇条の第四条『予 防 で き る も の は 予 防 す る』で、詳しく解説をさせていただきます。
第2位の心疾患と、第4位の脳血管疾患は『動脈硬化』がおもな原因となります。
『動脈硬化』の上流には高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、肥満、運動不足、喫煙などの『生活習慣病』が大きく影響をします。
『生活習慣病』の問題と対策は『食事』と『運動』に尽きます。
第一条『 しっ か り 食 べ る 』と第二条『楽し く 運動 を 継 続 す る』でそれぞれ詳しく解説をさせていただきます。
死因第3位の肺炎は感染症ですが、最近は予防接種が普及してきています。
こちらについても、第四条で触れる予定です。
また、年齢が上がることによって、嚥下機能の衰えるため『誤嚥製肺炎』という病気を起こしやすくなります。
これには、『体力』がかかわってきますので、第二条の『運動』に関連します。
以上確認をしててまいりましたように、『健康七箇条』には、死因の上位の疾患に対しての対策がすべて含まれていましたね。
つぎに『図1 介護が必要となったおもな原因 厚生労働省 平成28年国民生活基礎調査』の要介護状態になった原因についても確認をしていきましょう。
最近しばしば『健康寿命』という言葉をお聞きになるかと思います。
WHO(世界保健機構)では、『日常生活が制限されることなく生活できる期間』と定義をしています。
個人としても、ご家族としても、なるべく、自立した期間が長いことに越したことはありません。
これからますます高齢化が進む日本社会全体にとっても、福祉的にも、経済的にも非常に大事な問題です。
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これらの原因となる疾患も確認をしておきましょう。
図1再掲 介護が必要となったおもな原因 厚生労働省 平成28年国民生活基礎調査
要介護の原因第1位は認知症です。
これは高齢に伴っておきる、だれでもなりうる、病気というよりも加齢のためといっても良い状態です。
しかし、みなさまもなるべく避けたいと思っていらっしゃることでしょう。
ここで突然ですが、認知症の真実をふたつお伝えさせていただきます。
Ⅰ.認知症は治すことはできません
進行をやや遅らせたり、周辺症状とよばれる幻覚や妄想をおさえる薬物療法などはありますが、2017年現在では、認知症を根本的に治すことはできません。
Ⅱ.認知症は予防ができます
ただし、予防と言いましても、認知症になってしまってからでは遅いのです。
認知症の予防は脳を栄養する毛細血管の『動脈硬化』を避けることが一番大切です。
動脈硬化は先ほど出てきましたね。
高血圧の方は『脳血管性認知症』に3.4倍、2型糖尿病の方は『アルツハイマー型認知症』に4.6倍もなりやすくなります。
先ほど出てまいりましたが、動脈硬化対策には、『食事』と『運動』に気をつけて、『生活習慣病』を起こさないように気をつけることが大切でしたね。
こまかな健康法を取り入れるよりも、若いころから第一条『食事』、第二条『運動』の正しい知識を持って、実践、継続することが大切といえます。
また、第六条の『明 る く 楽 し く 暮 ら す 』は、社会活動や趣味、家族や他人との交流などを含んでいます。これらは、認知症予防に大きな効果があることが分かっています。
同様に介護になった原因 ②位 脳血管障害、⑥位 心疾患、⑧位 糖尿病はいずれも『動脈硬化』が主たる原因ですので、同じく第一条、第二条に留意していただくことが、一番の対策となります。
さて、さらに他を見ていきますと、③位 高齢による衰弱、④位 骨折、転倒、⑤位 関節疾患と身体的な原因が並んでいることがお分かりいただけると思います。
そうです、ここでお気づきになっていただきたいことは、『体』および『体力』に関連することだということです。
すなわち『病気』だけに注意をするのではなくて、『年齢』による体力低下という、加齢現象を、自分ごとと捉えていただかなくてはならないということです。
『老い』も『死』とおなじく、どなたにも訪れることで避けることはできません。そして、これらが要介護や寝たきりの原因となっていることをしっかりと認識をして、ご自分ごととして受け入れていただくことが、ご自分の健康寿命延伸のための第一歩となります。
対策としては、もちろん『体力』ですので、第二条の『運動』が最重要になります。
運動によって、基礎体力、筋力、持久力、柔軟性、肺活量、そして、④位の骨折、転倒対策となる骨量、バランス力など、『体』にとってさまざまなよい効果をもたらします。
世の中にも健康体操、ヨガなどさまざまな体を使う運動があふれていますが、より簡単でなければ、継続につながりませんし、またより効果的でなければ、健康のために運動をする意味がありません。第二条で詳しく解説をさせていただきます。
もちろん⑤位の関節疾患に対しても腰痛対策、膝痛対策など、正しい運動療法を行えば症状の改善効果はしっかりと証明されています。
また、運動をする際にあわせて大切なことは、やはり『食事』です。中年期までは生活習慣病対策で、『食べ過ぎに注意』といわれてきましたが、高齢者は体力を維持するために、最近はむしろ第一条の『しっかりと食べる』ことが勧められてきています。
第一条の解説のところで、中年期と高齢期の食事の違いを健康面にからみた視点で、分かりやすく解説をさせていただく予定です。
長くなってきましたが、実は七箇条を繰り返してご説明しているだけで、こまかな枝葉末節には触れていないことがお分かりいただけると思います。
もう、みなさまもここまでお読みいただければ、健康食品だけで健康が得られたり、マッサージをしてもらうことだけで健康が得られないことはお分かりいただけたことでしょう。
第七条の『正 し い 知 識 を 持 っ て 、 実 践 、 継 続 す る』
ということが、皆様に常に意識をしていただきたいことのまとめになります。
• 基本的な正しい知識を持つ
多くの情報に惑わされないこと
基本的なことを実践していただいた上で、ご自分の気になる部分の健康法を取り入れましょう
それには、助言をしてくれる、第五条『医 療 関 係 者 の 相 談 相 手 を 持 つ』ことが大切です
• 実践する
大切な食事と、とくに運動をするのはご自分自身です
健康食品や、マッサージなどの『受身』では、本当の健康を得ることはできません
ご自分自身が行動することによって、はじめてご自分の健康を得ることができるのです
それには、第六条『明 る く 楽 し く 暮 ら 』すことで、前向きな『意欲』を保つことが大切です
• 継続する
『継続は力なり』
継続をしなければ得られるものは大きくありません
『敵を知り己を知れば百戦危うからず』 孫子
以上、今回は日本人の健康の『敵』と『健康七箇条』との関係を解説させていただきました。
次回は、健康面での『己』を知りましょう。
今回のまとめ
健康対策として『敵』を知ることがはじめの第一歩
日本人の『死因』や『要介護』の原因の上位は、
病気対策としては、『動脈硬化』によっておきる『心疾患、脳血管疾患、認知症』などは、『生活習慣病』である『高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、肥満、運動不足、喫煙』対策が最も効果的。
要介護にならないためには、加齢、老化との問題とも向き合って『体力づくり』が大切。
『信 州 メ デ ィ ビ ト ネ ッ ト 健 康 七 箇 条』
一 . し っ か り 食 べ る
二 . 楽 し く 運動 を 継 続 す る
三 . 自 分 の 体 を 大 切 に す る
四 . 予 防 で き る も の は 予 防 す る
五 . 医 療 関 係 者 の 相 談 相 手 を 持 つ
六 . 明 る く 楽 し く 暮 ら す
七 . 正 し い 知 識 を 持 っ て 、 実 践 、 継 続 す る
健康七箇条…の前の確認作業 前編 (今回)
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 第一条①
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 第一条②
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 第一条③
健康ってなんだろう? 信州メディビトネット健康七箇条 第一条④